最終更新日:2024/1/6
AIの飛躍的な進歩に伴い、SEOに強いAIライティングツールのトランスコープを始め、AIを活用した高機能なツールが注目を集めています。
なかでも、Recurrent Memory Transformerに関する論文が発表されました。クオリティを保持しながら、最大200万トークンまで処理量が増加するという驚くべき内容です。しかし、あまりAIへの知識があまりない方にとって、理解が難しい内容でもあるでしょう。今回は、より理解が深まるよう基本的な情報をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
参考:https://arxiv.org/abs/2304.11062
Recurrent Memory Transformer (RMT) とは、Transformer アーキテクチャを継承しつつ、より長い文脈を理解し、より自然な文章を生成することができる技術の1つです。
RMTは、トランスフォーマー(Transformer)アーキテクチャを基にしており、リカレントニューラルネットワーク(RNN)のアイデアを組み込んでいます。
リカレントニューラルネットワーク(RNN)とは、ニューラルネットワークの一種で、時系列データやシーケンシャルデータ(連続したデータ)の処理に適した構造を持っています。
RNNは、過去の情報を記憶する能力を持ち、これにより、GPT(OpenAIが開発した自然言語処理)や BERT(Googleが開発した自然言語処理)などのモデルが持つ限界を超えることが期待されています。
例えば、GPT-4が扱える最大トークンは3.2万です。もちろんこの処理数でも素晴らしい技術ですが、その60倍の処理数200万を可能にしたのがRMT。だからこそ、更に大きな話題となっています。
RMT(Recurrent Memory Transformer) の理解を深めるにあたって、その基となったTransformerの知識の理解も必要でしょう。
Transformerは、RMT同様に自然言語処理の分野で使用されている機械学習モデルです。2017年にGoogleの研究者によって発表され、GPTやBERTにも活用されています。大量のテキストデータから学習することで、人間のような文章生成を可能にし、翻訳や要約、質問応答など、様々なタスクに活用されています。
RMTとの大きな違いは、Transformerはより速い処理が可能で、短い文に適していますが、RMTはより長い文脈を理解し、より自然な文章を生成することができるように設計されている点です。
トークンとは、自然言語処理の分野で広く使用される基本的な単位です。機械学習モデルであるGPTやBERTをはじめとするAI技術が、人間の言語理解能力に近い精度で文章を生成し、情報の抽出や解析を可能にする要素を指します。
トークンは、文章を単語、文字、句読点などに分割し、それぞれに一義的なIDを割り当てます。RMTやGPTのような言語モデルは、トークンの並びから文章の意味を捉え、新しい文脈での適切なトークン(文章)を推論・生成する能力を持ちます。
RMT(Recurrent Memory Transformer) とChatGPTは、同様に自然言語処理のためのAIモデルですが、それぞれ違いがあります。
つまり、ChatGPTは対話システムに最適化されており、RMTはより長期的な文脈を考慮した自然な文章生成が可能になるという違いがあります。
200万トークンの処理を実現させるRMT (Recurrent Memory Transformer)の登場によって、下記のようなことが可能になります。
RMT (Recurrent Memory Transformer) のモデルは、TransformerとRecurrent Neural Networks (RNN)の組み合わせにより、高度な自然言語理解と生成能力を発揮します。これにより、AIの精度を向上させ、より大規模な文章の生成が可能となります。例えば、小説を丸ごと書いてもらったり、Webサイトの制作を可能にするでしょう。
従来のモデルでは、一度に学習できる過去の情報に限りがありました。しかし、RMTは過去の情報を保持し、より多くの文脈情報を学習することができます。
RMTは、従来のモデルよりも高い精度を出すことが期待されています。これは、1と2で挙げた長いテキストデータの処理と長期的な文脈関係の学習が可能になったことが大きな要因です。
これらの効果により、RMTを活用すればあらゆる作業を丸投げできてしまう可能性もあり、業界や研究分野において革新的な成果を生み出す可能性があります。
RMTの使用方法は以下の通りです。
まずはテキストデータを用意する必要があります。テキストデータには、学習させたい文章、コーパスなどが含まれます。
データを分かち書きしたり、単語をトークン化したりするなど、RMTにとって扱いやすい形式に変換する必要があります。
構築には、Pythonの深層学習ライブラリであるPyTorchを使用することが一般的です。モデルの構築には、モデルのアーキテクチャの設計、ハイパーパラメータの設定、入力と出力の次元数の指定などが含まれます。
モデルを学習させたら、テストデータを使用してモデルの性能を評価する必要があります。評価には、損失関数や精度などの指標を使用することが一般的です。
RMTモデルを学習させたら、新しいテキストデータに対して予測を行うことができます。これにより、文章の生成や機械翻訳などの応用が可能となります。
以上が、一般的なRMTの使用手順です。ただし、実際には、さまざまな手法やアルゴリズムがあり、具体的な手順はタスクや目的によって異なります。いずれChatGPTがRMTに対応できると一番楽ですね。
最新のAI技術を活用してSEOに強い文章を自動作成できるAIツールを紹介します。
トランスコープは、「GPT-4」をベースに開発された、SEOに特化したテキストコンテンツをAI技術で自動作成するツールです。
ビジネスで活用することを想定し開発している点が特徴となっています。下記3点が大きな特徴です。
ChatGPTなど他ツールと異なり、競合サイトの分析機能が搭載されているため、SEOに強い文章を生成できます。
予約機能を活用してドキュメント作成をすれば、AIが文章を生成する時間を待つ必要はもうありません。
テキストだけでなく、サイトのリンクや画像など、様々な入力形式に対応が可能です。
RMTは、従来の方法と比較して、自然言語理解や生成タスクにおいて高精度な処理が可能となりました。
GPTやBERTなどの前例に倣い、情報保持や更新の機能を持つメモリとして実装されており、特に長いトークンの処理を実現させます。
これにより、例えば、小説を一発で丸ごと書いてもらえたり、AIに自分との会話をすべて覚えておいてもらい、過去のやり取りを踏まえた回答をしてもらえるでしょう。
RMTの登場で、今までのAI技術では不可能だった大きな処理が可能となり、あらゆる作業をAIに任せられるかもしれません。RMTは、今後、さらなる改良や実験が行われることで、言語処理の分野でさらに重要な役割を果たすことになるでしょう。
最終更新日:2024/1/6
シェアモル株式会社 代表取締役
齋藤 康輔
大学在学中に半導体のシミュレーションを専攻する傍ら、人材会社にてインターン。
インターン中に人材会社向け業務システムを開発し、大学卒業後の2007年3月に上記システム「マッチングッド」を販売する会社、マッチングッド株式会社を設立。
12年の経営の後、2019年1月に東証プライム上場企業の株式会社じげんに株式譲渡。
売却資金を元手に、シェアモル株式会社を設立。
AIを利用したM&A・事業承継の仲介サービス「シェアモルM&A」とSEOに強い文章をAIが作成する「トランスコープ」を展開中。
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