最終更新日:2024/1/6
「生成AIツールは、どれを選べば良いのか迷っている」
「どれが合っているのか分からない」
現在、多くの人にとって悩みの種となっています。
中でも「ChatGPT」は最も人気があり、一度は聞いたことがあるかもしれません。
さらに、Googleが2023年3月に開発した対話型AIサービス「Bard」も注目を浴びています。
AIサービスの増加により、どちらを選べば良いのか迷う方も多いでしょう。
本記事では、注目の「Bard」と人気の「ChatGPT」の基本をお伝えした上で、両ツールの違いと特徴、性能などを分かりやすく解説しています。
さらに、SEOに強いAIライティングツール「トランスコープ」を使えば、SEO記事の作成が効率的に行えます。
AIツールの選び方に迷っている方は、ぜひこの記事を参考にして、ピッタリのツールを選ぶヒントにしてください。
ChatGPT・Bardは、どちらも大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)で、
テキストの生成・翻訳・要約・質問への回答など色々な用途が可能なAIです。
ChatGPTは2022年11月30日にOpenAIからリリースされたLLMであり、Bardは人工知能専門のGoogleAIによって開発されたLLMです。
両方とも日本語と英語に対応できます。
どちらのLLMが優れているかは用途によって異なるので、以下の記事を参考にどちらを選ぶかご検討いただけましたら幸いです。
ChatGPTは、一般的な疑問だけでなく、経済や医療などの専門的な質問にも対応可能なのが特徴です。
従来のAIでは回答できなかった質問にも答えられるため、注目を浴びる新しいツールとなっています。
特にITなどの領域ならば、ChatGPTに尋ねることで解決策を見つけられる可能性が高く、既に日本人ユーザー100万人以上に使われています。
ちなみに、Microsoftが2023年2月にリリースした対話型AIサービス「BingAI」は、「GPT-4」が搭載されたChatGPTの最新版が使われています。
本来ChatGPTでGPT4を利用する場合は、有料プラン「ChatGPT Plus」に申し込まないといけません。(詳しくはこちら→初心者向けChatGPTの始め方:ログインURLからアプリまで)
しかし、BingAIの利用は基本的に無料で行えるため、GPT-4を無料で使用可能ともいえます。
Bardは、人工知能専門のGoogleAIによって開発された大規模な言語モデルです。
注目を集める理由は以下のとおりです。
Bardは現在「試験運用中」の段階ですが、その将来性に注目が集まっています。
今後Bardが、様々な分野で人間の仕事を効率化したり、新しいサービスを創造したりすることになると期待されているんですね。
BardおよびChatGPTは以下の点で異なります。
順番に解説します。
2023年7月時点でChatGPTに備わっているデータは2021年9月までです。
ChatGPTに「いつまでの情報を把握しているか」と聞いてみると、以下の回答がありました。
2021年9月以前の情報ですので、最近のデータを提供できません。
しかし、Bardは最新データをもとに答えるため、最近の出来事に対しても返答を得られます。
試しに「2023年の日本の梅雨入りはいつでしたか?」とそれぞれのAIに質問すると、次の回答がありました。
【ChatGPTの場合】
【Bardの場合】
もしあなたが、2021年9月以降のデータに関することを聞きたいならば、Bardの方が秀でていると言えます。
ChatGPTはアメリカのOpenAI社によって作られ、2022年11月にリリース、世界中で話題となりました。
OpenAI社は、Microsoft社から2019年7月に10億米ドル(日本円で1000億円規模)、2023年1月に100億米ドル(日本円で1兆円規模)もの投資を受けています。
そんな注目度の高いChatGPTを驚異と捉えたGoogleは、2022年12月にコード・レッドを宣言。
ChatGPTへの対抗サービスとしてリリースされたのが、Bardです。
GoogleAIはGoogleの研究部門として機械学習、自然言語処理、コンピュータービジョンなどの分野で最先端の研究を行っています。
ChatGPTでは、『GPT(Generative Pre-trained Transformer)』というモデルアーキテクチャを使っています。
GPTは、大量のテキストデータを使ってトレーニングされた言語モデルです。
ニューラルネットワークアーキテクチャ『Transformer』を基にして事前学習しています。
BardはLaMDAという言語モデルを採用しています。
LaMDAは、Googleが制作した自然言語処理技術です。
これは、AIが言語を使った対話において多くのテキストデータを学習し、言語操作できる技術です。
このように、両者は開発のための言語モデルが違います。
次に、特徴を見ていきましょう。
ChatGPTの回答スピードは、質問の内容やネットワークの混雑状況によって異なります。
英語圏のユーザーによると、「Bardと比べるとChatGPTの方が速い」との評価が多く見られます。
また、Bardでは解答が得られないこともあり、全般的にChatGPTのパフォーマンスが秀でていると言えるでしょう。
なお、ChatGPT Plusを利用すればさらなるスピード向上が期待できます。
有料のプランですが、優先的にアクセスできるので無料版よりも高いパフォーマンスを発揮します。
ChatGPTは「Python」や「JavaScript」など色々なプログラミング言語に対応可能なため、私たちに代わってプログラムを生成してくれます。
「例えでプログラミングコードを生成してください」
と入力して生成されたのが下図です。(プロンプトとは、AIへ指示する文章のことです)
また、ChatGPTは米国の医師免許試験(USMLE)とウォートン・スクールMBAコースの最終試験、両方に合格しています。(出典:ForbsJAPAN「ChatGPTは米有名大学に合格できるのか?」)
このことから、ChatGPTの解答レベルの高さがうかがえます。
Bardは最新データを基に対話可能な特徴を持っており、一般的な情報だけでなく、最新のニュースやトピックに関する質問にも答えられます。
一方、ChatGPTは2021年9月までのデータを学習中の対話型AIで、最新データを確認できません。
しかし、プラグインを利用することでこれをカバーでき、検索エンジンと連動して最新データを確認できます。
代表的なプラグインの例は以下のとおりです。
プラグインの利用が面倒に感じるなら、ChatGPTのGPT-4を搭載したBingAIで解決できます。
「BingAI」はBing検索と連動したAIチャットボットであり、こちらを使用すると最新データを基に回答を得られます。
Bardは質問に答える際、可能な限り情報源を表示します。
そのため、回答の信頼性や正確性を判断しやすいです。
AIを利用する時に、情報源を確認したいことは珍しくありません。
「この情報はここから参照しました」など、情報が正確でなければ困る場面はたくさんあります。
Bardは、そんな時でも比較的安心して回答を活用できます。
一方、ChatGPTは現状、回答の情報源が非表示です。
そのため、情報源をチェックしたい場合は、検索エンジンから情報を収集する必要があります。
そんな時は、BingAIを使えば、ChatGPTでも回答の情報源を開示できます。以下の画像の詳細情報をクリックすることで回答の情報源をカンタンに確認することが可能です。
回答の信頼性や正確性の判断が必要かどうかで、AIツールを使い分けましょう。
ChatGPT並びにBardは、色々な機能と連携できる「API」を使うことで、チャット以外でも利用できます。
APIとは、プログラム同士を接続するためのケーブルのようなものです。
パソコンとマウスをUSBケーブルで接続するように、システム同士もAPIを使って双方向にデータのやり取りができます。
これにより、色々な場所で生成AIを呼びだすことが可能になります。
ワード・エクセルやスプレッドシート以外にも、LINEと連携して英会話ができるボットを作ったり、具材を伝えるとその日の献立とレシピを返してくれるボットなども作ったりできます。
つまり、ChatGPT・Bardでできることは、他のアプリなどでも実現できるのです。
さらに話し方をAIに指定することも可能なので、サービス内容に合わせてキャラクターを設定すれば、ブランディングにも活用できます。
ChatGPT・Bardは2つとも優秀なAIツールですが、使用にあたっては2点の留意事項があります。
対話型AIはデータの正確性について保証しておらず、回答に使用した情報源自体に誤りやねつ造されたデータがあると、それを使って答えてしまうこともあり注意が必要です。
そのため情報に正確性や信頼性が必要な場合は、AIの回答をそのまま使うのではなく、自分自身で検索エンジンや書籍など色々なデータをチェックして正しいものかどうかを判断してください。
対話型AIは、「利用者が作ったプロンプトから学習する」という特色があります。
そのため、もし個人情報などを入力・送信してしまいAIに学習されてしまうと、情報流出などが発生する危険性もあります。
プロンプトを入力する際は、個人情報や機密情報の入力はやめるようにしましょう。
ChatGPTでは、2023年4月に追加された訓練データ使用制限の設定ができます。
有料版、無料版ともに手順は以下のとおりです。
これら共通の注意点を守ることで、ChatGPT並びにBardを安全に利用できます。
ここまで、Bard並びにChatGPTの基本や特徴などを解説しました。
ここからは、いくつかの用途で同じプロンプトを入力し、どのように生成されるか比較します。
あなたの目的に合った選び方の参考にしてください。
Bard・ChatGPTは、どちらも人間と会話しているかのような自然な対話が可能です。
夜中にお腹が空いたんだけどどうしたらいい?
【ChatGPT】
【Bard】
回答の内容は似ています。
ChatGPTは専門家的なアドバイスで、Bardは「太らないか」という懸念も考慮した回答と、文章の表現に差を感じます。
もう1つ、今度はAIにキャラクター設定を指示してみました。
ミスして落ち込んでいる後輩を、大阪のおばちゃんみたいに励ましてください。
【ChatGPT】
【Bard】
ChatGPT・Bardともに、大阪のおばちゃんを目指して文章を生成しているのが面白いですね。
学習の差でしょうか、Bardの回答は最後に「俺」となっています。
これでは大阪のおばちゃんというより、大阪のおっちゃんです。
ですが、Bardは将来性があるので、今後クオリティも向上していくでしょう。
自分だけでアイデアを考えるのには限度があります。
そこで、AIにアイデア出しを手伝ってもらうのがおすすめです。
プロンプトには「あなたは〇〇です」などを指示しておくと、その視点で答えてくれます。
あなたは会社の部長です。部下のモチベーションを高めるアイデアを10個あげてください。
【ChatGPT】
【Bard】
ChatGPTは「部長」目線で組織側のような回答です。
一方、Bardは主語が「部下」なので、目線が部下寄りな表現ですね。
では、他のアイデア出しをしてもらいましょう。
あなたはプロのSEOライターです。初心者ブロガー向けウェブサイトのコンテンツのアイデアを10個あげてください。
【ChatGPT】
【Bard】
ChatGPTはアイデア+具体例の回答で、Bardは箇条書きでシンプルな回答です。
Bard・ChatGPTでは、指示したデータを表にすることも可能です。
以下のデータを表にしてください。東京オリンピック2020の各国の「金メダル」「銀メダル」「銅メダル」の獲得数
【ChatGPT】
【Bard】
ChatGPTの表をコピーすれば、エクセルやスプレッドシートに貼り付けできます。
また、Bardの生成した表は「Googleスプレッドシートにエクスポート」をクリックすると表のデータを移せて便利です。
生成AIに頼めば、エクセルやスプレッドシートで使える関数の作成も可能です。
まず、ChatGPTで売上データのサンプルを表で生成してもらいました。
次に、以下のプロンプトを入力します。
一番下の行に合計と平均の欄を作り、それぞれの数を埋めるエクセル関数を組んでください。
これだとエクル関数の式が不明なので、教えてもらいました。
関数の式は何ですか?
Bardはどのように生成されるか、先ほどと同じ流れでプロンプトを送信してみました。
はじめに売上データのサンプルを生成してもらいます。
次に、ChatGPTの時と同じプロンプトを入力します。
一番下の行に合計と平均の欄を作り、それぞれの数を埋めるエクセル関数を組んでください。
Bardでは手順を文章で説明し、計算を行わない結果となりました。
エクセルやスプレッドシートに不慣れで、これから自分で表を作れるようになりたいと思う人にとっては、Bardが親切かもしれません。
しかし効率化という意味合いでは、表で生成してくれたChatGPTの方が使い勝手は良さそうです。
ChatGPTは数学が得意と言われているのが、ここでよく分かります。
プログラムのコード生成と、エラー箇所修正ができるのも、非常に便利です。
トップページへ戻るコードを生成してください。
【ChatGPT】
【Bard】
また、エラーが発生するコードを入力して問題点と改善方法を尋ねると、修正してくれます。
先ほど生成してもらったコードの一部を、わざとスペルミスと記号漏れがあるように入力し、修正してもらいます。
(エラーするコードを入力)このコードでエラーが出ます。修正してください。
【ChatGPT】
【Bard】
エラーが出ても、人力でチェックするのには時間がかかってしまいます。
しかし、Bard・ChatGPTを活用することで、ほんの数秒でエラー箇所の発見と修正が完了します。
この正確性が「スキル不足のエンジニアが失業するのではないか」とかなり話題になりました。
検索エンジンのように、質問形式で知りたい情報を調べられます。
面白い漫画が読めるサービスを教えてください。
【ChatGPT】
【Bard】
別の調べ物もしてもらいましょう。
人気の転職サイトを教えてください。
【ChatGPT】
【Bard】
結果に差があるのは、それぞれのAIが連動している検索エンジンや、保有するデータの時期によるものかもしれません。
検索しようと思うことについてまずはAIで聞き、回答の中から特に気になったものを自分で調べるようにすると、検索効率の改善につながるでしょう。
Bard・ChatGPTでは、ビジネスメールや手紙の例文を生成してくれます。
初めての取引先に送るビジネスメールの例文を作ってください。
【ChatGPT】
【Bard】
例文内容を見る限り、Bardは本当に初めて送信するメールで、ChatGPTは一歩先の段階になった状況のようです。
「初めて」の意味合いをそれぞれのAIなりに判断したと考えられます。
次に、手紙の例文も作ってもらいました。
母の日に贈る手紙の例文を書いてください。
【ChatGPT】
【Bard】
ChatGPTが生成する文章は「尊敬する〇〇」「親愛なる〇〇」など、日本人には馴染みない言い回しが見られます。
いかにも「英文をそのまま翻訳しました」といったテイストです。
あくまで例文ですが、イチから文章を考えるのが苦手な方には役に立つでしょう。
生成された文章をもとに自分の言葉を付け加えて、あなたらしいものにしてください。
ChatGPTは100以上の言語、Bardでは26の言語を翻訳できます。
日本語を指定した国の言語に翻訳できますし、その逆も可能です。
「私は観光地の情報を探しています」を英語、韓国語、フランス語に翻訳してください。
【ChatGPT】
【Bard】
日本語への翻訳も可能です。
以下の英文を日本語に翻訳してください。 Where is the nearest place I can change money?
【ChatGPT】
【Bard】
翻訳では、2つの違いはあまり感じられませんでした。
ChatGPT・Bardへ様々なプロンプトを入力することで、作業などの効率化を図ることが可能です。
上記以外にも、様々な用途で活用できるプロンプトをまとめた厳選プロンプト集をこちらからダウンロード可能です。ご興味がおありの方は、無料ですのでダウンロードされてみてください。
ここまで、BardとChatGPTの用途と生成例をご紹介しました。
特にウェブサイトを運営する企業や担当者は、SEOを意識したコーディングやライティングをする必要があります。
それば、SEOを意識することで商品やサービスが多くの顧客の目にとまるようになり、利益を上げられるからです。
生成AIは、SEO記事の作成に役立つツールです。
しかし、すべてのAIが記事のSEOを高めることに適しているわけではありません
Bard・ChatGPTなどの汎用的な生成AIは、しっかりしたプロンプトを出さないと適切な回答を得られません。
そのため、SEO記事を作ることに特化した生成AIを使うことがおすすめです。
弊社が提供している「トランスコープ」はOpenAI社の最新API、GPT-4をベースにしたAIライティングツールです。
膨大な量のテキストデータで学習されており、SEOに必要なキーワードやフレーズを理解できます。
また、トランスコープならユーザーのニーズを理解し、ユーザーが求めている情報を提供することも可能です。
面倒なプロンプトも不要です。
そのため、トランスコープを使えば、SEO記事の制作時間を短縮し、質の高いSEO記事を作ることができます。
「トランスコープ」では、
が可能です。
効率化のための第一歩として、トランスコープをぜひお試しください。
BardとChatGPTはどちらも大規模な言語モデルであり、テキストの生成・翻訳・要約・質問への回答など、さまざまなことができるAIです。
ただし、両者にはいくつかの違いがあります。
どちらのAIが優れているかは、用途によって異なります。
あなたの使用目的や生成される文章の好みに合わせて、より良い生成AIを選びましょう。
こちらの記事もおすすめです。
また、SEOに強いAIライティングツール「トランスコープ」を使えば、SEO記事を作る時間を短縮でき高品質なSEO記事が作成可能です。
特にウェブサイトを運営する企業や担当者は、SEOを意識したコーディングやライティングをする必要があります。
「トランスコープ」は無料体験ができますので、お気軽にお試しください。
ぜひこの記事を参考にして、生成AIを効率化に役立てましょう。
最終更新日:2024/1/6
シェアモル株式会社 代表取締役
齋藤 康輔
大学在学中に半導体のシミュレーションを専攻する傍ら、人材会社にてインターン。
インターン中に人材会社向け業務システムを開発し、大学卒業後の2007年3月に上記システム「マッチングッド」を販売する会社、マッチングッド株式会社を設立。
12年の経営の後、2019年1月に東証プライム上場企業の株式会社じげんに株式譲渡。
売却資金を元手に、シェアモル株式会社を設立。
AIを利用したM&A・事業承継の仲介サービス「シェアモルM&A」とSEOに強い文章をAIが作成する「トランスコープ」を展開中。
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