最終更新日:2024/6/12
「Gemmaの特徴や性能を知りたい」
「Gemmaを実際に使ってみたい」
このようにお考えではありませんか?
今回は、2024年2月にGoogleが発表したAIモデル「Gemma」の特徴や利用方法、実際の利用例まで解説します。
なお、弊社が提供するSEOに強いAIライティングツール「トランスコープ」も、ChatGPTの技術を応用しております。
引用:Googleの公式サイト
Gemma(ジェマ)は、2024年2月にGoogleから発表されたAIモデルです。
まずはGemmaについて、以下のポイントに沿って紹介します。
それぞれ解説します。
Gemmaは、2024年2月21日にGoogleが発表したオープン型の大規模言語モデルです。
Googleからはすでに「Gemini(ジェミニ)」と呼ばれるマルチモーダルなAIモデルがリリースされており、ChatGPTとならぶ性能の高さで話題になっています。
Gemmaには、Gemminiの技術が使われており、オープン型で軽量ながら性能のよいモデルと評価されています。
Gemmaは商用利用が可能な点も特徴で、誰でも自由にダウンロードして活用し、利益を上げることが可能です。
GoogleのGeminiについて詳しく知りたい方は、Google Gemini発表!概要やGPT-4との違いを解説もあわせてご覧ください。
Gemmaは、インターネット関連サービスで有名なGoogleによって作られました。
GoogleはAI事業にも力を入れており、Googleのマルチモーダルな生成AIモデル「Gemini」は、ChatGPTに対抗するモデルとして話題になっています。
Gemmaは、GoogleがGeminiの技術を使って作ったオープン型のAIモデルです。
GemmaとGeminiはともにGoogleのAIモデルですが、主に以下の違いがあります。
Geminiはクローズドモデルで、ChatGPTにも匹敵する性能の高さが特徴です。
マルチモーダル機能に優れており、文章の作成はもちろんのこと、画像生成・音声生成・動画字幕生成などの機能を利用できます。
一方で、Gemmaはオープンソースで軽量なモデルであり、文章生成・翻訳・要約といったテキストベースの機能に限定されています。
また、Gemmaは誰でも無料でダウンロードでき、自身のPC上で動かすことも可能です。
両者は、日本語能力にも違いがあります。
Geminiは英語だけでなく日本語能力も高く、流暢な文章を作成可能です。
一方で、Gemmaは英語をメインに訓練されており、あまり日本語が得意ではありません。
Gemmaの特徴は、以下の4点です。
それぞれ解説します。
Gemmaの特徴の1つ目は、オープンモデルなことです。
ChatGPTやClaude、Geminiといった高性能なAIモデルはクローズドモデルであり、利用するには用意されたAIチャットを使うか、APIを使う必要があります。
一方でGemmaはオープンモデルであり、Googleの公式サイトから誰でも自由にダウンロードが可能で、自身のPC上で動かせる点が大きく異なります。
オープンモデルとクローズドモデルを性能面で比べると、オープンモデルはどうしてもクローズドモデルより劣っています。
しかし、Gemmaはオープンモデルとしては非常に性能が高く、パフォーマンスがよいのが魅力です。
Gemmaのように高性能なオープンモデルの登場は、公開技術を基にしたAI研究の発展にも大きく貢献することでしょう。
Claudeについて詳しくは、Claude3とは?概要や利用例、ChatGPTとの違いを解説もご参考ください。
Gemmaの特徴の2つ目は、軽量であることです。
Gemmaは「Gemma 2B」と「Gemma 7B」2つのサイズを展開しています。
「B」はパラメーター数を表しており、2Bであれば「20億パラメーターを持つモデル」を意味します。
ChatGPTやGeminiといったクローズドモデルは圧倒的にパラメーター数が大きく、複雑な指示にも高い精度で対応可能です。
一方でGemmaはオープンソースであり、ダウンロードしてローカルで動かすことを想定しているため、非常に軽量かつ反応速度が速いのが特徴です。
Gemmaの特徴の3つ目は、商用利用可能なことです。
個人や企業に関係なく、誰でもGemmaを使って利益を上げられます。
利用にあたっては、Gemma利用規約(Gemma Terms of Use)をよく確認しましょう。
Gemmaの特徴の4つ目は、パフォーマンスが高いことです。
Gemmaはオープンモデルで軽量な点が特徴であり、パラメーター数もそれほど大きくありません。
一般的に、パラメーター数が大きいほど処理速度は速く、複雑な処理が可能になります。
そのため、軽量なオープン型AIモデルの中には、まともに会話が成り立たないような性能のモデルも存在します。
一方で、Gemmaはオープンモデルとしてはかなり精度が高く、自然な会話が可能です。
以下のGoogleが発表しているデータによると、GemmaはMeta社のLlama2を上回るスコアをマークしています。
引用:Googleの公式サイト
今まではオープンモデルといえば、Meta社のLlama一択でした。
Gemmaが登場したことでオープンモデルの選択肢が増えたことは、AI業界にとって大きな進展といえるでしょう。
Llamaについて詳しく知りたい方は、Llama(ラマ)3の使い方やChatGPTとの違いを徹底解説もあわせてご覧ください。
Gemmaは、Google Colabなどで利用できるほか、自身のPCにPython環境を構築すればGemmaをインストールして利用も可能です。
ただし、上記2つはコードを入力する必要があり、ある程度の専門知識が必要になります。
手軽に試したいのであればHugging Faceを利用するとよいでしょう。
Hugging Faceでは、Gemma 7Bモデルを試せます。
引用:Hugging Face
Hugging Faceは、さまざまな言語モデルを試せるオンラインプラットフォームで、アカウントを登録すれば誰でも無料で利用できます。
Gemmaは無料でダウンロードして、各自の環境で利用可能です。
また、Hugging Faceで試す際も、料金は必要ありません。
Gemmaの性能や使用感を試したい方は、無料で気軽に試してみるとよいでしょう。
Gemmaの利用例を5つ紹介します。
ここではHugging Faceを使い、Gemma 7Bモデルを利用しています。
それぞれ解説します。
Gemmaは、簡単な質問に対して素早い回答が可能です。
世界で一番高い山はどこですか?
標高の数字など、きちんと答えられています。
ただし、日本の情報を聞くと間違った答えが目立ちます。
たとえば「日本で1番高い山」を尋ねたところ、富士山という正解は得られませんでした。
ところが、試しに同じ質問を英語でしたところきちんと回答できました。
Gemmaの日本語能力は高いとはいえないため、正確な回答を得るためには英語での質問も検討するとよいでしょう
Gemmaは、与えたテーマに沿った文章の作成が可能です。
「雨の日」というテーマでコラムを書いてください。
きちんと見出しを立てて、テーマに合った内容を作成できています。
ただし、日本語能力はやや低く、たとえばGeminiが生成する文章と比べるとぎこちなさが目立ちます。
試しに同じ質問を英語でしたところ、以下のようにスムーズな文章が返ってきました。
文章作成においてもGemmaの日本語能力の低さが目立ち、今後の改善に期待が高まります。
Gemmaはコーディング能力に優れており、簡単なコードであれば数秒で出力できます。
電卓機能のコードをPythonで作成してください。
Gemmaは論理問題を解けるのか、以下の質問を試みました。
ボールペンと消しゴムの値段は合わせて110円。ボールペンは消しゴムより100円高い。では、消しゴムの値段は?
残念ながら、Gemmaは正しい答えを導き出せませんでした。
同様の内容を、英語で質問してみた結果は以下のとおりです。
同じ内容でも英語で質問した場合には正解を答えられたことから、やはりGemmaは日本語が苦手といえるでしょう。
Gemmaは、アイデア出しにも活用できます。
誕生日を盛り上げるアイデアを5つ出してください。
提示した内容に沿って、きちんと5つのアイデアを提示してくれました。
ただし、やはり日本語としては不自然さが目立ちます。
同じ質問を英語でした結果は以下のとおりです。
英語であれば不自然さはなく、回答の内容も適切だと分かります。
Gemmaを使う場合は、英語での質問が向いているといえるでしょう。
GemmaとChatGPTは、制作者やモデルの性質、機能などさまざまな点が異なります。
GemmaはGoogleが発表したオープン型のAIモデルで、無料で誰でもダウンロードして利用できます。
非常に軽量なため自身のPC上で動かすことができ、商用利用も可能です。
一方で、ChatGPTはOpenAIのAIモデルです。
クローズド型モデルであり、性能が非常に高いことで人気があります。
GPT-3.5、GPT-4、GPT-4oの3つのモデルが利用でき、GPT-3.5とGPT-4oは無料でも使えます。
また、最新モデルであるGPT-4oは、マルチモーダル機能や音声機能の高さが魅力です。
GemmaとChatGPTは、オープンソースかクローズドモデルかの違いでも分かるように、方向性が大きく異なります。
ChatGPTについては、ChatGPT・OpenAI・GPT-4とは?もあわせてご覧ください。
ChatGPTの最新機能について知りたい方は、GPT-4oの特徴や使い方、実際の利用例まで徹底解説をご参考ください。
今回は、2024年2月にGoogleが発表したGemmaについて、特徴や利用方法、実際の利用例まで紹介しました。
GemmaにはGeminiの技術が使われており、軽量ながら高いパフォーマンスが特徴です。
誰でも無料でダウンロードして利用できるので、Gemmaを活用したAI技術の研究や発展に期待が高まります。
また、GemmaのほかにもAIツールは多く発表されています。
下記のコラムでは話題のAIツールについて詳しく解説しておりますので、是非ご覧ください。
なお、弊社が提供しているSEOに強いAIライティングツール「トランスコープ」は、SEOライティングや社内文書ライティングにご活用いただけます。
トランスコープについては、以下の動画で詳しく紹介しています。
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さらに、【トランスコープの評判・導入事例】では、実際にトランスコープを取り入れた企業の導入事例を掲載しています。
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最終更新日:2024/6/12
シェアモル株式会社 代表取締役
齋藤 康輔
大学在学中に半導体のシミュレーションを専攻する傍ら、人材会社にてインターン。
インターン中に人材会社向け業務システムを開発し、大学卒業後の2007年3月に上記システム「マッチングッド」を販売する会社、マッチングッド株式会社を設立。
12年の経営の後、2019年1月に東証プライム上場企業の株式会社じげんに株式譲渡。
売却資金を元手に、シェアモル株式会社を設立。
AIを利用したM&A・事業承継の仲介サービス「シェアモルM&A」とSEOに強い文章をAIが作成する「トランスコープ」を展開中。
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