最終更新日:2024/5/27
「Sora(ソラ)ってどんな生成AI?何ができる?」
「今後の動画コンテンツに活かせそうか知りたい!」
本記事にアクセスした方の中には、生成AIの最新情報や、Soraについて知りたい人もいるでしょう。
本記事では、Sora公式ページを参考に、Soraの概要や利用例について解説します。
Soraを公表したOpenAI社のCEOであるSam AltmanのX(旧Twitter)では、ユーザーのリクエストに応じて、Soraで生成した動画も公開されています。
Soraがリリースされれば、SEOに強いAIライティングツール「トランスコープ」のような、最新AIを利用した新しいサービスも生まれるかもしれません。
特に動画クリエイターの皆さんにとって注目の内容であるため、ぜひ参考にしてください。
なお、ChatGPTの最新情報について知りたい方は「GPT-4 Turbo登場!OpenAI DevDay発表まとめ」もぜひご覧ください。
まずは、Soraに関する以下の基本情報について紹介します。
Soraは、2024年2月に公表された、最先端の動画生成AIです。
公表したOpenAI社は、ChatGPTで有名な、AIの研究と開発を行うアメリカの企業です。
すでに、MagicAnimateやPikaなどの動画生成AIサービスは存在しますが、動画の時間が数秒程度だったり作成方法が初心者向きではなかったりします。
Soraでは、プロンプトという指示文を送信するだけで、最長1分の動画が生成可能です。
2024年5月下旬時点で、一般公開は未定です。
SNSではSoraの発表以降「動画の精度が高い」「動画作成に活かせる」などと注目を浴びています。
Soraの制作者は、ChatGPTと同じOpenAI社です。
ビジュアルアーティストやデザイナー、映画製作者などに協力を仰ぎ、フィードバックを受けて制作されています。
公式ページには、協力者によって生成された動画と使用感などのコメントが掲載されています。
動画URL: https://openai.com/index/sora-first-impressions/
上記は、マルチメディア制作会社のShy KidsがSoraで生成した「Air Head」という短編映画の一部です。
Shy Kidsは「かつては不可能だと思われていたストーリーを拡張できた」とコメントしています。
上記のように、動画制作のプロがSoraを評価しており、性能の高さも期待できるでしょう。
2024年5月下旬現在、Soraの料金は不明です。
これまでにOpenAI社がリリースしたDALL-E3やGPTsのように、ChatGPT Plusの加入者であれば利用できるかもしれません。
もしくは、1秒あたり◯ドルのように、生成時間などに応じて料金が発生する仕組みも考えられます。
具体的な料金については、OpenAI社からの情報を待ちましょう。
DALL-E3については「無料画像生成AIのDALL-E3。商用利用や著作権を徹底解説」を、GPTsは「SEOを飛躍的に強化するOpenAIのオススメGPTs10選」の記事も併せてご覧ください。
Soraの技術レポートによると、主に以下の機能があります。
掲載されている動画の一部とともに、ご紹介します。
1.文章から動画を生成する
SoraではChatGPTと同様に、生成したい動画の詳細をプロンプトにして送信すると、自動で動画生成が可能です。
Sora公式ページには、OpenAI社によって生成された動画1つ1つに、どのようなプロンプトにしたかが掲載されています。
動画URL: https://openai.com/index/sora/
上記のプロンプトは、日本語訳した文章で以下のとおりです。
色とりどりの魚や海の生き物がいっぱいの、サンゴ礁を美しく描いたペーパークラフトの世界。
海の中らしい配色で、ペーパークラフトの質感が上手く表現されています。
人間の手で実際に作成する場合、魚1匹だけでも数時間はかかります。
文章だけで高クオリティの動画が生成できれば、制作の労力を減らせるでしょう。
Soraでは、静止画をもとにした動画も生成できます。
使い方は、動画にしたい静止画を用意して、どのように動作させるかのプロンプトを入力するだけです。
動画URL:https://cdn.openai.com/tmp/s/prompting_7.mp4
上記の動画は、DALL‐E2およびDALL‐E3の画像を動画にしています。
華やかで歴史あるホールで、巨大な津波が最高潮に達し、打ち寄せ始めます。2 人のサーファーがその瞬間を捉え、波の表面を巧みに乗り越えます。
左側の静止画に対して、リアルでダイナミックな動きが加えられました。
よく見ると、サーファーが途中から浮いているように感じますが、全体的な描写は細かいです。
また、Soraは動画時間を前後に延長することもできます。
Soraの技術を応用すると、動画の前後を拡張して、無限ループ動画も生成できます。
動画URL:https://cdn.openai.com/tmp/s/bike_1.mp4
上記の動画は、プロンプトが公開されていません。
Soraの技術レポートにて視聴すると、動画の終盤が序盤に繋がるループ動画であることが分かります。
Soraでは動画編集も可能です。
サンプル動画によると、プロンプトを送信すれば背景などの設定を変えられます。
左の動画URL:https://cdn.openai.com/tmp/s/edit/base.mp4
右の動画URL:https://cdn.openai.com/tmp/s/edit/1.mp4
設定を1920年代の古い車に変更します。赤い色はそのままにしてください
左側の入力ビデオに対して、赤い色の古い車に変換されています。
また、1920年代と思われる街並みや、通行人の服装も当時に近いものです。
合成動画で使用されるグリーンバックのように、ベースとなる動画背景を簡単に編集できます。
Soraでは、2つの異なる被写体やシーン構成を持つ動画を徐々に変化させて、自然に繋がるように作り出せます。
Soraの技術レポートでは、左右が入力ビデオで、中央はSoraによって繋げられた動画です。
左の動画URL: https://cdn.openai.com/tmp/s/interp/b0.mp4
中央の動画URL:https://cdn.openai.com/tmp/s/interp/b1.mp4
右の動画URL:https://cdn.openai.com/tmp/s/interp/b2.mp4
なお、上記の動画はプロンプトが公開されていません。
入力ビデオとは全く異なる内容でも、ごく自然な動画に仕上がっています。
通常の動画撮影では不可能な、新たな世界観も作れるでしょう。
Soraが一般公開されれば、どのような場面で利用できるのかをまとめました。
Soraを利用して、学生向けの解説動画や、新人教育用動画を生成できると考えられます。
ここ数年で、YouTubeや学習コンテンツで動画学習をするのが、一般的になりつつあります。
eラーニング戦略研究所が実施したアンケート調査によると、動画教材の満足度は86.4%でした。
動画の方がテキストや言葉のみよりも、理解しやすいと感じる人が多いといえます。
また動画教材を作成するためには台本・機材の用意、撮影後の編集作業などがありますが、Soraを利用すれば動画教材を作成するための手間も少なくなるでしょう。
SNSは、動画コンテンツとの相性が良いです。
例えばSoraで生成した動画をYouTubeやInstagram、TikTokなどのプライベートアカウントに投稿して、自分の趣味に合った動画をカンタンに発信できます。
そして独自の世界観が共感・評価されれば、交流の場も広がるかもしれません。
「SNSに動画を投稿してみたいけれど、撮影や編集技術がない」と悩む方にとってSoraは文章だけで動画を生成できるため、非常に便利なツールだと考えられます。
企業が自社商品を宣伝するための、プロモーション動画を生成できるでしょう。
SNSマーケティングにおける活用もでき、自社商品の宣伝動画をSoraで生成して、集客や収益化へ繋げられます。
2024年5月15日、ファッション大手のしまむらがAIモデルを起用したことで話題となりました。
近い将来、Soraを使って会社オリジナルのAIモデルによるCMを、生成できるかもしれません。
動画生成の時間や人件費を削減できるため、効率的な宣伝活動ができます。
短編アニメーションや映像制作などのエンターテイメント分野で、Soraが活躍すると考えられます。
例えば、以下のような利用方法ができるかもしれません。
通常の撮影では表現できない、想像を超える映像を生み出せるでしょう。
Soraは個人利用ならば趣味や学習に、企業では自社商品の宣伝として活用可能です。
利用例でも紹介したように、教育やマーケティング・エンターテイメント業界において、動画制作の工程が簡略化されます。
Soraの動画は新たな価値を創り出し、業界全体の発展に貢献することが期待されます。
ただし、精度の高さからフェイク動画に使用されるなど、安全性が懸念されるでしょう。
Soraの公式ページでも安全性について、専門家と安全対策を講じるためのテストを行っている、と述べています。
生成AIによる動画が一般的となれば制作側は倫理観やリスク管理を、視聴者側は情報の信憑性を疑うことを、これまで以上に考慮しなければなりません。
このように、Soraのリリースによるインパクトは、メリット・デメリットがあると認識しておきましょう。
Soraの注目度は非常に高く、リリースを心待ちにしているユーザーは多いです。
今まで動画制作を行っていたクリエイターは、より効率的に動画コンテンツを作成できるでしょう。
動画制作の知識や技術がない初心者でも、カンタンにオリジナル動画を生成できます。
Soraは、動画制作に革命をもたらす生成AIとして、さらなる注目を集めることでしょう。
Soraを公表したOpenAI社は、SoraのほかにもChatGPTやWhisperなどをリリースしています。
ChatGPTやWhisperについて詳しく知りたい方は下記のコラムをぜひご覧ください。
ChatGPTのプロンプトテンプレート集はこちらから無料でダウンロードが可能です。ご興味がおありの方は、お気軽にダウンロード下さい。
また、SEO対策に関する文章生成や分析ツールとして、SEOに強いAIライティングツール「トランスコープ」がおすすめです。
トランスコープの詳細は、以下の動画にて紹介しています。
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■SEOに強いAIライティングツール「トランスコープ」
最終更新日:2024/5/27
シェアモル株式会社 代表取締役
齋藤 康輔
大学在学中に半導体のシミュレーションを専攻する傍ら、人材会社にてインターン。
インターン中に人材会社向け業務システムを開発し、大学卒業後の2007年3月に上記システム「マッチングッド」を販売する会社、マッチングッド株式会社を設立。
12年の経営の後、2019年1月に東証プライム上場企業の株式会社じげんに株式譲渡。
売却資金を元手に、シェアモル株式会社を設立。
AIを利用したM&A・事業承継の仲介サービス「シェアモルM&A」とSEOに強い文章をAIが作成する「トランスコープ」を展開中。
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