Claude3とは？概要や利用例、ChatGPTとの違いを解説

「Claude 3の特徴や性能を知りたい」

「Claude 3の実際の利用例を知りたい」

このようにお考えではありませんか？

今回は、2024年3月にリリースされてから注目を集めている「Claude 3」の性能・利用料金・利用例を解説するとともに、ChatGPTやGemini Ultraとの違いについてもお伝えします。

なお、弊社が提供するSEOに強いAIライティングツール「トランスコープ」も、ChatGPTの技術を応用しております。

Claude 3とは？

Claud 3（クロード3）は、2024年3月にAnthropic社が発表した大規模言語モデルです。

マルチモーダル入力に対応しており、テキストだけでなく画像やPDFも読み込みが可能です。

Claude 3は、以下のような幅広いタスクに活用できます。

• アイデア出し
• 翻訳
• レポートの要約
• 画像やPDFからのデータ抽出
• コンテンツの作成
• コーディング

また、Claude 3には「Opus」「Sonnet」「Haiku」と呼ばれる3つのモデルがあり、それぞれ知能・スピード・コストの面でさまざまなユーザーニーズに対応可能です。

Claude 3の制作者

Claude 3は、AIベンチャー企業であるAnthropicが手がけています。

AnthropicはOpenAIの元メンバーであるダリオ・アモデイ氏らによって2021年に設立されました。

大規模言語モデルなど、最先端のAI技術の研究・開発に取り組んでいます。

AmazonやGoogle、Zoomなども出資しており、AI分野での今後の動向に注目が集まっています。

Claude 3の性能

Claude 3の性能は、Anthropic社が公表した以下のデータによると、複数のベンチマークにおいてGPT-4、Gemini Ultraよりも高いスコアとなっています。

引用：Claude公式ページ

とくにClaude 3 Opusは、MMLU（学部レベルの知識評価）・GPQA（大学院レベルの専門的推論）・GSM8K（基礎的な数学）・コーディング（HumanEval）などで優れた成績を上げています。

上記のデータによると、全体としてClaude 3 OpusとGPT-4が幅広いタスクで優れた性能を発揮しており、Claude 3がGPT-4と同等かそれ以上の高い能力を持つことが分かります。

Claude 3を使うには

Claude 3を利用する方法としては、以下の4つがあります。

• Claude公式のWebブラウザ版
• ClaudeのAPI
• Amazon Bedrock
• GoogleのVertex AI

Amazon Bedrockは、Web API経由でさまざまな基盤モデルを扱えるAWSのサービスであり、利用にはAWSアカウントの設定とAmazon Bedrockコンソールからモデルアクセスのリクエストが必要です。

GoogleのVertex AIは、Google Cloudの機械学習関連のサービスを統合したプラットフォームで、利用にはGoogle Cloudの契約が必要です。

Claude公式のWebブラウザ版を通じて利用する場合、OpusおよびHaikuは有料のClaude Proへの加入が必要ですが、Sonnetは無料で利用可能です。

無料でClaude 3を試してみたい場合は、Webブラウザ版のアカウントを作成し、Claude 3 Sonnetを利用してみましょう。

Claude 3のアカウントを登録する方法

Claude 3のアカウントは、以下の手順で登録できます。

1. Claude公式サイトにアクセス
2. 「Try Claude」ボタンをクリック
3. メールアドレスまたはGoogleアカウントでアカウントを作成
4. 電話番号の登録
5. セットアップ完了

まずは、Claude公式サイトにアクセスし、「Try Claude」ボタンをクリックします。

引用：Claude公式サイト

Claudeアカウントを作成する画面が表示されるので、メールアドレスの入力またはGoogleアカウントからClaudeアカウントを作成します。

次に電話番号を登録する画面が表示されるので、電話番号を登録しましょう。

アカウント名を入力しセットアップが完了したら、入力欄に文章を入力して使用できます。

Claude 3には3つのモデルがある

Claude 3には、性能が高い順に以下3つのモデルがあります。

• Claude 3 Opus
• Claude 3 Sonnet
• Claude 3 Haiku

それぞれの特徴を解説します。

Claude 3 Opus

Claude 3 Opusは、Claude 3の中で最も高性能なモデルです。

Anthropic社のベンチマーク評価において、大学院レベルの推論能力がGPT-4の35.7%に対し、Claude 3 Opusは50.4%と高いスコアでした。

APIやデータベースを横断した複雑なアクションの実行や対話型のコーディング、市場動向の分析など、高度な用途への活用が可能です。

Claude 3 Opusは、有料版でのみ利用できます。

Claude 3 Sonnet

Claude 3 Sonnetは、知能とスピードのバランスに優れたモデルです。

また、同等の知能を持つ他モデルに比べてコスト効率が良く、大規模な利用に適しています。

大量のデータ処理・画像からのテキスト解析・コード生成・コンテンツ生成といった用途に活用できます。

Claude 3 Sonnetは、Webブラウザから無料での利用も可能です。

Claude 3 Haiku

Claude 3のモデルのうち、Haikuは最も高速かつコンパクトなモデルです。

即時応答を実現することを目的としており、簡単な質問に対して最速で応答でき、人間並みのスムーズな対話が可能です。

カスタマー対応AIチャットボットや翻訳など、ライブ対話でのスピーディで正確なサポートへの活用が期待されます。

Claude 3 Haikuは同等の知能を持つ他モデルと比べ、より賢く・速く・コストパフォーマンスのよいモデルといえます。

Claude 3 Haikuは、有料版でのみ利用できます。

Claude 3の利用料金

Claude 3は、APIまたはWebブラウザを通じて利用でき、それぞれの利用料金は以下のとおりです。

■APIを通じて利用

Claude 3をAPIを通じて利用する場合、入出力されるトークン数をもとに料金が計算されます。

各モデルの料金は、以下のとおりです。

■Webブラウザを通じて利用

Claude 3をWebブラウザを通じて利用する場合の利用料金は、以下のとおりです。

Sonnetは、Webブラウザから無料体験版を利用できます。

有料のClaude Proに加入すると、Claude 3の中で最も高性能なOpusおよび、コンパクトで高速なHaikuを含め、3つのモデルすべてが利用可能です。

Claude 3の活用例

Claude 3の活用例として、以下の7つを紹介します。

1. 画像資料からのデータ起こし
2. PDFなどの長文レポートの要約
3. コーディングやバグの検出
4. 特定データの抽出と集計
5. 商品説明文の作成
6. テーマに沿ったコラムや記事の作成
7. SNS投稿案の作成

それぞれ、解説します。

1.画像資料からのデータ起こし

Claude 3は画像の認識能力に優れており、写真・グラフ・図面などの画像を処理し、データとして活用できます。

たとえば、以下のようなグラフの画像から、データ起こしが可能です。

引用：厚生労働省

プロンプト

（画像ファイルを添付）
グラフのデータを読み取って、表にまとめてください。また、このグラフから分かることを簡潔な文章で説明してください。

画像のグラフからきちんと数値を読み取り、データが抽出されています。

このように、Claude 3は「紙ベースの資料や画像からデータ起こししたい」といった場面でも活用できます。

2.PDFなどの長文レポートの要約

Claude 3は、PDFなどのレポートを読み込み、要約の作成も可能です。

例として、財務総合政策研究所の出生率と結婚の動向を要約します。

プロンプト

（PDFファイルを添付）
このPDFの内容を要約してください。

Claude 3でPDFのレポートを要約することで、企業での業務効率化のほか、研究・開発分野での科学論文の要約など、さまざまな場面で効率化と高度化が可能です。

3.コーディングやバグの検出

Claude 3は、コーディング能力が優れているのも特徴のひとつです。

以下のような簡単なコードであれば、数秒で作成できます。

プロンプト

Pythonで電卓機能のコードを作成してください。

また、Claude 3はコードのエラー検出や修正にも活用可能です。

4.特定データの抽出と集計

Claude 3は、アンケート結果などのデータから特定の項目のみ抽出し、集計するためにも活用できます。

プロンプト

（アンケート結果をCSV形式で添付）
添付ファイルはアンケート結果です。
「性別」と「運転は好きか」の項目のみ抽出してください。
また、性別ごとに「運転は好きか」の結果（好き、普通、嫌い）の数を集計してください。

Claude 3は画像データからCSV形式での情報抽出も可能であり、表にまとめられたアンケート結果の画像から、データをCSV形式で抽出する作業もClaude 3で完了します。

5.商品の説明文の作成

Claude 3に商品の基礎情報を与えると、適切な商品説明文を生成できます。

プロンプト

以下の商品をECサイトで販売します。
600字程度で、商品の説明文を考えてください。
製品サイズ ‎6.17 x 4.38 x 3.13 cm
イヤホンの重さは約4.4g
特徴
・ワイヤレス
・Bluetooth対応
・大型の10mm ドライバー搭載
・22種類のプリセット イコライザー
・AIノイズリダクション搭載
・最大32時間の長時間再生
・10分間の充電で約1時間の音楽再生が可能
パッケージ内容：本体、充電ケース、イヤーチップ5種、USB-C & USB-A ケーブル、クイックスタートガイド、安全マニュアル、技適マーク認証済み商品（周波数帯：2.40～2.48GHz）

ECサイトなどで商品を販売する際に、商品情報の管理は非常に手間がかかりますが、Claude 3を活用することで業務を効率化できます。

Claude 3は日本語の文章作成能力にも優れており、違和感のない自然な文章の生成が可能です。

6.テーマに沿ったコラムや記事の作成

Claude 3は、小説や脚本、コラムの執筆といった創作活動にも活用できます。

プロンプト

「コーヒー」をテーマにした、コラムを200文字程度で提案してください。

文章のテーマのほか、ペルソナ・文体・文字数・見出しの有無などを細かく指定し、目的に沿った文章の生成も可能です。

7.SNS投稿案の作成

Claude 3は、投稿者が今までに行ったSNS投稿の情報を与えることで、投稿者の特徴をとらえたSNS投稿案の生成も可能です。

プロンプト

（投稿者の過去の投稿をテキスト形式で添付）
添付は、ある投稿者のSNS投稿のデータです。
投稿者のペルソナおよび投稿の特徴を、詳細に理解してください。
踏まえてSNSの投稿を生成してください。
文字数はダブルバイト140文字以内。
テーマは、「今日のタスク」でお願いします。

Claude 3に投稿者の過去のSNS投稿データを与えることで、投稿者の人物像や投稿の特徴を学習させます。

その上で投稿のテーマや文字数などを指示すると、投稿者らしい文章を自動で生成可能にしてくれます。

Claude 3には公式プロンプト集が用意されている

引用：Claude公式ページ

Claude 3には公式プロンプト集が用意されており、64種類のプロントを無料で利用できます。

公式プロンプト集には、以下のような幅広いプロンプトが用意されています。

• 記述した計算やデータ操作に基づいてExcelの数式を作成
• 企業レポートの分析とリスクの特定、要点の抽出
• 指定された仕様に基づく1ページのWebサイトの作成
• Pythonコードのバグ検出と修正
• 食材や食事の好みに基づくレシピの提案
• さまざまな形式（JSON、XMLなど）のデータをCSVファイルに変換
• 会議の議事録作成

たとえば、公式プロンプト集に掲載されているレシピ提案のプロンプトを実行すると、以下のような出力が返ってきます。

プロンプト集を活用すれば、手軽にClaude 3の性能を試したり、業務に活用したりできます。

ぜひ、Claude 3とあわせて公式プロンプト集を活用してみましょう。

Claude 3とChatGPT、Gemini Ultraの違い

ここでは、以下3つの生成AIモデルの特徴を紹介します。

• Claude 3
• ChatGPT
• Gemini Ultra

それぞれ解説します。

Claude 3の特徴

Claude 3は、2024年3月にAnthropic社からリリースされた生成AIです。

能力の高い順に「Opus」「Sonnet」「Haiku」という3つのモデルがあり、知能・スピード・コストの面でさまざまなニーズに対応可能です。

Claude 3はどのモデルもマルチモーダル入力に対応しており、テキストや画像、PDFファイルの読み込みが可能です。

中間のモデル「Sonnet」は、Webブラウザ版を無料で利用できます。

無料で画像やPDFファイルの読み込みができるのは、Claude 3のメリットといえます。

Claude 3に画像を生成する機能はありませんが、高い画像処理能力・コーディング力・自然でなめらかな日本語が魅力です。

ChatGPTの特徴

ChatGPTは、OpenAIが公開している自然言語処理AIモデルです。

ChatGPTのモデルのうち、有料サービス「ChatGPT Plus」で利用できるGPT-4は、より自然な対話や文章生成が可能であり、さらに画像入力や画像生成にも対応しています。

また、ChatGPT Plusに加入すると、ユーザーがChatGPTをカスタマイズできる「GPTs」機能を利用できます。

対応言語の豊富さ・DALL·Eと連携した画像生成機能・音声出力オプションなど、独自の機能が特徴です。

ChatGPTについては、ChatGPT・OpenAI・GPT-4とは？もあわせてご覧ください。

ChatGPTのビジネスのさまざまなシーンで活用できるプロンプトを集めた【決定版】ChatGPTのプロンプトテンプレート集279選を擁しております。

無料ダウンロードはこちらより、ぜひご活用ください。

また、ChatGPTの最新機能について知りたい方は、GPT-4 Turbo登場！OpenAI DevDay発表まとめをご参考ください。

Gemini Ultraの特徴

GeminiはGoogleが発表したマルチモーダルAIモデルで、高速な処理能力と高度なタスク実行能力が特徴です。

テキスト・コード・画像・音声・動画など、さまざまな形式での入力が可能で、テキストと画像を生成できます。

ただし、PDFファイルは読み込めません。

Geminiは、Googleの生成AIであり、Google マップやスプレットシートなどのGoogleサービスとの連携が可能です。

Geminiについては、Google Gemini発表！概要やGPT-4との違いを解説もあわせてご覧ください。

Claude 3の今後に注目！

今回は、2024年3月にリリースされたClaude 3の性能や利用料金、アカウント取得方法を解説するとともに、実際の利用例やChatGPT・Gemini Ultraとの違いについても紹介しました。

Claude 3は高い性能・速度・コストバランスが特徴であり、今後の動向に注目です。

なお、弊社が提供しているSEOに強いAIライティングツール「トランスコープ」は、SEOライティングや社内文書ライティングにご活用いただけます。

トランスコープについては、以下の動画で詳しく紹介しています。

AIでSEOに強いブログ記事作成！SEOに強いAIライティングツール「トランスコープ」とは？

さらに、【トランスコープの評判・導入事例】では、実際にトランスコープを取り入れた企業の導入事例を掲載しています。

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