最終更新日:1/13/2025
OpenAI o1がリリースされて、
「OpenAI o1って今までと何が違うの?」
「OpenAI o1の料金・事例について知りたい!」
と気になっている方も多いのではないでしょうか?
OpenAI o1は、今までと比べて推論力が加わった最新AIモデルです。
弊社のSEOに強いAIライティングツール「トランスコープ」でも、OpenAI o1をいち早く導入しております。
今回はOpenAI o1の機能や使い方・料金などについて、ライター向けに解説します。
OpenAI o1と4oの違いも、実際の生成画面と併せて紹介するため、ぜひAIライティングの参考にしてください。
出典:OpenAI
OpenAI o1とは、2024年12月の「12Days of OpenAI」でリリースされたAIモデルです。
既存モデルと比べて、人間に近い推論力・科学分野に強い点が、大きな特徴として注目されています。
2024年9月にプレビュー版を体験できていましたが、待望の正式リリースです。
AIへ指示を出すプロンプトを送信すると「考えています…」というメッセージや、回答に「〇秒の間、思考」と表示され、ChatGPTがまるで人間のように考えてから答えます。
SNSでは、「賢いし、研究スピードが速くなりそう!」「AIライティングに活かせそう!」と期待や驚きの声があがっています。
本記事を執筆するにあたって実際に使用してみたところ、今までより精度が良くなっていると実感できましたし、OpenAI o1に期待できるのも頷けました。
OpenAI o1の特徴は次の5つです。
OpenAI社が公開しているデータと併せて解説します。
OpenAI o1は、質問に答える前に1〜10秒ほど考えるよう設計されています。
この「考える時間」が今までのAIにはない、最大の進化といえるでしょう。
難しい課題や推論が必要なプロンプトに対して、性能が大幅に向上しました。
たとえば下図では4oとo1を比較しており、修士課程レベルの科学問題における正答率が78.0〜78.3で、69.7だった人間の専門家以上であると示しています。
出典:OpenAI
また下のグラフでも各項目で4oよりo1が優秀な結果で、大学レベルの数学問題も正答率が98.1と驚異的です。
出典:OpenAI
今後は、推論を必要とする研究支援やデータ解析を支援するツールとして、活用できるかもしれません。
安全面でも大きな進歩が見受けられ、よりガイドラインに従うよう学習しています。
o1システムカードによれば、ジェイルブレイクで4oを上回る性能を示していました。
出典:o1システムカード
ジェイルブレイクとは不適切な応答や、リスクのある回答の生成を抑制することです。
また、推論力を応用すれば、プロンプトや状況に応じて安全ポリシーの解釈・判断も可能です。
安全に回答されるようになれば、公的機関や子どもが利用するときの安心感も高まるうえ、ChatGPTの信頼性は向上するでしょう。
安全なAIだと認知されれば、研究や教育分野での利用が増えると考えられます。
OpenAI o1には「o1ファミリー」と呼ばれるバリエーションがあります。
下図は、情報セキュリティー技術を競うCTFチャレンジの成功率を、モデル別に表したグラフです。
出典:o1システムカード
全レベルのCTFチャレンジで、4oよりもo1ファミリーの方が、3〜29%高い成果を上げていました。
ライティングの際は高い推論力を求めるのか、スピード重視で効率的にタスクを処理したいかによって、o1ファミリーを使い分けると良いでしょう。
推論力が上がったことで、特に学術分野や技術分野への応用が期待されています。
また、ビジネスにおける意思決定支援や、難しいデータ分析にも適しています。
下図は、競技プログラミングサイト「Codeforces」でプログラミングの成績を表したグラフです。
出典:OpenAI
特に「o1-ioi」は人間の参加者のうち、93%を上回る高い成績を上げました。
さらに下図は人間の利用者に、どちらの生成結果が良い・好みかを評価してもらったグラフです。
出典:OpenAI
コーディングやデータ分析・数学など、推論が求められる分野の約60〜70%は、o1のプレビュー版が支持されています。
かつて「ChatGPTは計算が苦手」といわれてきました。
しかし、o1なら苦手を克服できるため、分析や数学の分野で活用の幅が広がるでしょう。
リスク管理強化に向けて、専門家協力のもと継続的なリスク評価を実施しています。
o1システムカードによれば、「禁止コンテンツや誤情報を生成する傾向」の評価や、「有害な指示に対して拒否応答するトレーニング」などの対策が行われています。
出典:OpenAI
上図では、全項目で4oよりo1のプレビュー版が安全であると示しました。
高い性能や安全性を誇るからこそ、不正利用を防ぐためのさらなる対策が重視されています。
ChatGPTのリスクについては、「意外と知られていない?ChatGPTのリスク・危険性10選」で解説しておりますので、併せてご覧ください。
OpenAI o1の使い方について紹介します。
それぞれ見ていきましょう。
2024年12月時点で、無料プランの方はo1を利用できません。
無料プランアカウントで確認したところ、以下のように表示されたため、o1をまだ選べないとわかります。
なお無料プランでは、引き続きGPT-3.5やGPT-4oなどが利用可能です。
o1を利用したい場合は、有料プランへの加入を検討しましょう。
まだChatGPTを始めていない方は、「初心者向けChatGPTの始め方: ログインURLからアプリまで」を参考にしてください。
ChatGPT PlusやTeamなど、全有料プランでo1を利用可能です。
実際にChatGPT Plusの画面で、OpenAI o1の使い方を見ていきましょう。
まずはChatGPTに有料プランアカウントでログイン
↓
チャット画面の左上にある「ChatGPT〇〇(モデル名)」をクリック
↓
利用したいモデルをクリック
↓
あとはプロンプトを送信するだけ
ただし、ChatGPT PlusおよびTeamプランは回数制限があります。
なお、ProやEnterpriseプランは回数制限がありません。
OpenAI o1を使用できるプランの料金表をまとめました。
また、OpenAI o1のAPI料金は次のとおりです。
なお、o1 proのAPIは2024年末時点で提供されていません。
o1モデルをどの程度利用するのかや、目的によって、加入するプランを選択しましょう。
OpenAI o1の一般的な事例は次の5つです。
実際に使用したプロンプトと、回答のキャプチャ画像を併せて紹介します。
o1なら、今までより精度の高いブログ記事や、商品説明文などを自動生成してくれます。
今回のプロンプトは具体的な生成内容を指定しないで、シンプルな指示にしてみました。
AIに関する最新情報をまとめたSEO記事を作成してください。
タイトルや見出し、メタディスクリプションまで作成して記事を完成させてくれました。
キーワード例も複数挙げており、SEOに配慮した回答だといえます。
シンプルなプロンプトで、ここまでの提案をしてくれるとは思いませんでした。
o1が生成した記事をもとに人間が手を加えることで、大幅に時短できると考えられます。
マーケティングに活用できるコピーの生成もできます。
ついクリックしたくなるような、目を引くコピーを10個考えてください。
「マーケティングやSNS、バナー広告での活用を想定」と、コピーをどこで使いたいかの意図を汲んだ回答です。
o1を活用すれば、自社の商品・サービス内容に合わせたコピーがカンタンに作れます。
o1の回答を参考にすれば、より良いコピーが生まれるかもしれません。
勉強の質問に答えたり、難しい概念をカンタンに説明したりしてくれて、学習効率を向上させることが可能です。
私は薬機法ライターの勉強をしてます。薬機法・景品表示法・健康増進法について、それぞれライティング時の注意点を教えてください。
各法律のポイントと、詳細について説明してくれました。
具体例と併せて解説しているおかげで、ライティング時にイメージしやすいです。
添付した資料とプロンプトから、ユーザーの指示に合わせたデータ分析が可能です。
以下の資料からわかる現状と課題を教えてください。 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai23/dl/h1.pdf
厚生労働省「令和5年(2023)人口動態統計」のデータ分析を指示したところ、たった数秒で現状と課題を洗い出してくれました。
たとえばライティングで必要な資料のデータをo1で分析すれば、人力で行うよりも素早く把握できるでしょう。
ライティング時のみならず、ファクトチェックにも役立つと考えられます。
新技術・新領域のアイデア出しや特定分野における最新動向など、研究者・開発者の作業効率化を支援してくれます。
自動車における自動運転システムの画像認識技術に関する、最新研究動向を知りたいです。
2〜3秒で、学会で発表された内容や業界の取り組みに関する情報を収集し、カンタンにまとめてくれています。
資料を1つずつ調査して確認していると、膨大な時間がかかってしまいますが、o1を活用すれば数秒で整理できます。
o1モデルの導入で活用の幅が広がれば、さまざまな分野における技術革新や効率化に役立つでしょう。
ライティングの際も最新情報のリサーチを効率化させられるかもしれません。
OpenAI o1とGPT-4oの回答を比較してみました。
ライティングに関する質問だけでなく、o1が得意な推論力を比べられる内容にしています。
それぞれ実際に使用したプロンプトと、回答のキャプチャ画像を併せて紹介します。
なお4oの詳細は「GPT-4oの特徴や使い方、実際の利用例まで徹底解説」をご参照ください。
シナリオ生成で結果に差が見られるのか、またプロンプトに沿った回答になっているかを比べてみました。
「桃太郎」を現代版にアレンジしてみてください。
【o1】
【4o】
どちらも現代を意識したアレンジとなっており、SNSやAIなどが登場しています。
しかし物語の冒頭が4oは「昔々」に対しo1は「昔々…ではなく、20XX年のこと」と切り出している点が、今までのモデルとの違いを感じさせました。
o1が「現代版アレンジなら昔々で始まるのはおかしい」と推論力を発揮した結果ではないかと考えられます。
なぞなぞを出題して、正しく回答できるのかを比べてみました。
となりにいるイタチが食べているものはなに?
【o1】
【4o】
なぞなぞはo1が正解です。
4oは「となりにいるイタチ」への着眼点までは良かったですが、「となりにいる=よこ」とは導き出せなかったようです。
日本語の言葉遊びはAIにとって難しいと考えられますが、o1は推論力を発揮できています。
最後に高校化学の問題を出題し、正しく回答できるかどうかや、回答までのプロセスを比べてみました。
エタノール9.2gを得るには、何gのグルコースを発酵させればよいか。原子量はH:1、C:12、O:16とし、整数で答えよ。
【o1】
【4o】
どちらも最終的な答えは同じです。
しかし「1molのグルコースから2molのエタノールが得られる」のあとの計算は異なります。
o1は「10分の1」とシンプルに導いていますが、4oはxを使用して難しい導き方をしていました。
2つのモデルを比べるといずれも回答の精度に違いが見受けられ、o1は4oよりもプロンプトから推論する力や、計算能力が高いといえるでしょう。
なお本記事以外のプロンプトをまとめた「【決定版】ChatGPTのプロンプトテンプレート集279選」を無料でダウンロード可能ですので、ぜひご活用ください。
今回はOpenAI o1の機能や使い方、料金についてライター向けに解説しました。
OpenAI o1は、既存モデルよりも推論・科学分野に特化した最新AIモデルです。
OpenAIが公表しているデータからも、o1モデルはリスク管理が強化されており、より安全に使用できるように学習しているとわかります。
推論力が求められる研究・教育分野の企業や機関がOpenAI o1を導入すれば、研究開発促進や教育の高度化などが期待できます。
ライターにとっても、作業効率化のためにAIを活用する方が増えつつあるため、o1を使用すれば非常に便利です。
弊社のお役立ちコラムでは、他にもAIライティングに関する情報がございますので、ぜひご参照ください。
また、弊社のSEOに強いAIライティングツール「トランスコープ」ではAIエンジンをOpenAI o1にいち早く移行しており、最新情報を盛り込んだ長文生成が可能になりました。
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最終更新日:1/13/2025
シェアモル株式会社 代表取締役
齋藤 康輔
大学在学中に半導体のシミュレーションを専攻する傍ら、人材会社にてインターン。
インターン中に人材会社向け業務システムを開発し、大学卒業後の2007年3月に上記システム「マッチングッド」を販売する会社、マッチングッド株式会社を設立。
12年の経営の後、2019年1月に東証プライム上場企業の株式会社じげんに株式譲渡。
売却資金を元手に、シェアモル株式会社を設立。
AIを利用したM&A・事業承継の仲介サービス「シェアモルM&A」とSEOに強い文章をAIが作成する「トランスコープ」を展開中。
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